NFTをわかりやすく一行で言えば、こうなる。
『ビットコインが硬貨なら、NFTは一つしかないアンティークコインです。』
イーサリアムには、一点物のユニークなデジタルトークンのための規格（プロトコル）が作られている。最初はゲーム内で作られた特別なアイテムを表現保管するのに使われていた。
その規格（プロトコルＥＲＣ７２１）を使って、様々なNFTが作られ、やがてその価値が増えていった。
その理由の一つは、価値というのは希少性と連動しているからだ。
例えば、人間は水がないと生きていけない。でも十分あるから、そんなに高い価格にはなっていない。もし水が全然なくて、もう喉が渇いて生きていけないようなお金持ちがいて、全財産と引き換えだったら水を売ってやるという人が現れたら、合理的にはその金持は全財産と引き換えにしても水を手に入れるはずである。
いざとなると命の価値は他に何にも代えがたいのだから。
NＦＴは基本的に一点ものなので希少なものです。だたし希少なことは価値の必要条件になっても十分条件にはなりません。誰も欲しがらない希少なものもあるから。
現在価値の高いNＦＴにはグループになっているものが多いのです。まるで特別なメンバーシップカードのように機能するＮＦＴがそれです。例えば、それぞれ顔は少しずつ違うのだけど類人猿の顔をしているグループのＮＦＴを買うことでそのグループのメンバーになれる。仲間になれたような気になれる。そのためにはお金を使う人たちがいて、価格を形成している。
日本では、通称 ”ベリロン“ Very Long Animals というすべて縦長の動物のＮＦＴに人気があります。私も好奇心で集まりに参加したら、感じの良い方が多かったので欲しくなり買いました。最初は何の興味もなかったのにです。
ＤＭＭ創業者の亀山さんが運営している亀山村のＮＦＴもあります。これも全部動物で、表情がどこか無気力なところが共通点になっています。これも村民の人とあるオフ会で話が弾み欲しくなって買いました。
JIN株式会社の仕事としては、某エンターテイメント企業向けにＮＦＴを使った既存の著作権の分割再編集で新しい著作権を生み出す事業計画を提出しました。そのプランでその会社は億単位の補助金をもらうことができました。ＮＦＴもスマートコントラクトを活用することで著作権の扱いと利益配分に自動化したルールを加えることができるようになりました。
ただ運営はもっとDＡＯ的にやったほうが良かったようです。プランから実用化の過程でも考えておくべきことが見えてきています。
